なぜ浄土真宗は般若心経を唱えないのか

なぜ浄土真宗は般若心経を唱えないのか

浄土真宗は、仏教の宗派の一つで、親鸞が開いたものです。

浄土真宗では、阿弥陀仏の本願力によって救われるという信仰を中心にしています。

そのため、自力での修行や勤行は必要ないと考えられています。

その一方で、般若心経は、仏教の根本的な教えである空(くう)の理を説く経典です。

空とは、すべてのものが常に変化し、自己や固定的な存在はないということです。

般若心経は、この空の理を悟ることで、煩悩や苦しみから解放されるということを示しています。

では、なぜ浄土真宗では般若心経を唱えないのでしょうか。

その理由は、親鸞が般若心経を否定したからです。

親鸞は、般若心経に書かれている空の理は、普通の人間には理解できないものだと考えました。

空の理を悟ることは、非常に難しく、それを目指すことは、自分の力で救われようとする傲慢な行為だとしました。

親鸞は、自分の力では何もできないという自覚を持ち、阿弥陀仏にすべてを委ねることが大切だと説きました。

そのため、浄土真宗では、般若心経を唱えることは不要であり、むしろ避けるべきだとされました。

以上が、浄土真宗が般若心経を唱えない理由です。

 

浄土真宗では、阿弥陀仏の本願力によって救われる信仰が最も重要であり、自力での修行や勤行は無意味だと考えられています。

そのため、空の理を説く般若心経は否定されています。

これは、他の仏教宗派と大きく異なる点です。

 

般若心経とは、仏教の経典のひとつで、観自在菩薩とシャーリプトラの対話を通して、仏教の基本思想である「空」について説いたものです。般若心経は、仏教の宗派によって扱いが異なりますが、一般的には以下のような宗派で唱えられています。

真言宗
真言宗は、密教系の宗派で、祈りや呪文を重視します。般若心経は、真言宗の基本的なお経のひとつであり、修行や勤行、葬儀などで唱えられます。般若心経は、真言宗では「大明呪」とも呼ばれ、悟りの境地に至るための最高の呪文とされています。

天台宗
天台宗は、密教系と法華系の両方の要素を持つ宗派で、妙法蓮華経を中心にします。般若心経は、天台宗では「勤行儀」という修行の一環として唱えられます。般若心経は、天台宗では「智慧」を表すお経として尊ばれています。

禅宗
禅宗は、禅を中心とする宗派で、座禅や公案などを通して悟りを目指します。般若心経は、禅宗では「勤行」という日常的なお経として唱えられます。般若心経は、禅宗では「空」の思想を示すお経として重視されています。

以上が、般若心経を唱える主な宗派です。

 

一方で、般若心経を唱えない宗派もあります。例えば、

浄土真宗
浄土真宗は、阿弥陀仏に帰依することで極楽浄土へ往生することを信じる宗派です。浄土真宗では、「南無阿弥陀仏」という念仏が中心であり、般若心経は唱えません。般若心経は、浄土真宗では「自力」による悟りを目指すお経として合わないとされています。

以上が、般若心経を唱える宗派と唱えない宗派の例です。般若心経は、仏教のさまざまな思想や教えを含むお経ですが、それぞれの宗派によって解釈や重要性が異なります。そのため、自分や親族が属する宗派について確認しておくことが大切です。